噛み合わせの材料について
インプラント治療では顎の骨の中にチタン製のインプラント体を埋め込みますが、噛み合わせとは、そのインプラントの上に装着する人工歯冠のことです。当院では患者さんのご要望やお口の中の状態に合わせて、さまざまなタイプの噛み合わせをご提案いたします。
当院で取り扱うおもな噛み合わせの材料
金属
金銀パラジウム合金を用いた噛み合わせです。丈夫であり、保険適応なので経済的ということがメリットとして挙げられます。
ただ見た目が不自然なことから、おもに臼歯部分で使われます。見た目を気にしない方にはお勧めの噛み合わせです。
ハイブリッドセラミックと金合金
プラスチックとセラミックを混合した材料に、金合金のフレームを使用した噛み合わせです。
自然感があり、比較的経済的というメリットがあります。ただ、経年によるすり減りや着色があります。また、噛み合わせの強い方が使用すると割れることがあります。そのため、当院ではあまりお勧めしていません。
ジルコニアセラミック
2011年から当院でも採用している噛み合わせです。
耐久性が高くて色調が3色ほどあること、そしてセラミックにしては安価であることがメリットです。特に大臼歯や小臼歯にお勧めです。奥歯に耐久性が必要だという方に向いています。
オールセラミック
ジルコニアセラミックのフレームを製作し、その上に技工士がハンドメイドで仕上げたセラミックの噛み合わせです。現在最も完成度が高く、自然な噛み合わせとなります。特に前歯部分には必須の噛み合わせだと言えるでしょう。
特殊な噛み合わせの例
歯肉付きクラウン
歯を失うと歯の周囲にあった歯槽骨が減少し、結果として歯肉が下がります。そのようなときに使われるのが、歯肉付きのクラウンです。周囲の歯の歯肉のラインと合わせ、その上にハイブリッドセラミッククラウンなどで噛み合わせを作ります。
義歯タイプ(可撤式義歯:かてつしきぎし)
歯を全部失うと総入れ歯になります。総入れ歯はある程度吸い付くのですが、顎が痩せてくると吸い付きが悪くなります。
そんなとき、インプラントによって義歯をボタンのように「パチン」と止めてしまいます。インプラントは保険適応ではありませんので、この義歯についても保険が使えず自費診療となります。