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インプラント治療
森の風インプラント歯科クリニック

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患者様からの質問:CT検査って必ず必要なんですか?

      2018/01/27

それでは本日も,患者様の疑問についてお答えいたします.

患者様の質問:CT検査って必要なんですか?

歯科医院が標準的に備えているレントゲン撮影装置に,パントモグラフィーというレントゲン撮影装置というのがあります.パノラマレントゲンともいわれますが,このレントゲン撮影装置では,歯の状態と歯を包む歯槽骨の状態が良く診断できます.

しかし,インプラント治療に必要な顎骨の幅や高さを立体的に診断することはできません.

また,パノラマレントゲンは縦方向の拡大率はある程度正確ですが、横方向の拡大率は安定しないため実際の顎の骨が1.2−1.3倍程度拡大しているために実測値が得られません.

パノラマレントゲンは二次元でしかわからないために,インプラント治療に必要な複雑な歯槽骨の診断には不十分です.

下顎の臼歯部領域の場合、骨頂から神経までの直線距離(長さ)はだいたい分かるのですが,実際には骨頂から下歯槽神経(下歯槽神経より前方も、骨頂から下方向)にいたるまでの顎骨形態には顎下腺窩や舌下腺窩という,解剖学的に個人差がある形態が,顎骨の診断を複雑にしています.

顎下腺窩や舌下腺窩は唾液腺を抱える舌側の骨のくぼみであり,このくぼみの形態を診断せずにインプラント埋入手術を行うと,本来の方向とは異なるところにドリリングしてしまい顎骨の直下の太い動脈(オトガイ下動脈や舌下動脈)や顔面静脈の枝(オトガイ下静脈と呼ぶ場合もある)、舌神経等を損傷する可能性が高くなります.

特に太い動脈を損傷した場合,大量の内出血がおこり窒息死に至る危険性が報告されています.そのためにCTを用いて顎骨形態を3次元的に診断し,インプラントの太さと長さを決定し,最適な埋入方向を診断する必要があります.

それから,上顎骨の治療に際して重要な上顎洞という空洞がありますが,これはパノラマレントゲンだと白く曇って写りったり,骨頂から上顎洞底までの骨の長さや距離が実際よりも長く見えたりします.上顎洞の形や内部の状態もパノラマレントゲンで確認する事が出来ません

以上の事から,上顎骨 下顎どちらも,3次元的に診断が最も正確にできるCTを撮影する必要があります.

もし,CT撮影を行わずインプラント治療をしようとする歯科医師がいたら疑った方が良いと言えるでしょう.


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